富士教育訓練センター

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2017/01/31

「全力で技能者・技術者育成、建設産業に貢献」共用棟・宿泊棟建替竣工

 1月12日、職業訓練法人全国建設産業教育訓練協会(才賀清二郎会長)は、協会が運営する富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)の「共用棟・宿泊棟建替工事」が無事完了したことから、同センターで竣工式を開きました。国土交通省、厚生労働省、富士宮市など関係行政をはじめ、出捐団体、会員、派遣企業ら約200人が、新しい共用棟の食堂に集い、新施設の完成を祝いました。
 才賀会長は開会あいさつで「多くの皆様方のご理解とご支援の賜」と感謝の意を表すとともに、「今後は、本館と教室棟が残っています。ぜひともご支援をいただきたい。また皆様のご期待に沿うように技能労働者、技術者の育成に全力で取り組み、健全で生産性の高い建設産業の実現に貢献してまいります」とあらためて決意を語り、一層の理解、支援をお願いしました。
 来賓として地元選出の望月義夫衆議院議員、谷脇暁国土交通省土地・建設産業局長、坂根工博厚生労働省職業安定局雇用開発部長、和田純一厚生労働大臣官房審議官、有賀長郎日本建設業連合会事務総長、内田俊一建設業振興基金理事長の5人が祝辞を述べました。
工事の経過報告の後、施工を担当した木内建設(静岡市駿河区)の木内藤男社長に才賀会長から感謝状を贈りました。
 会長あいさつと来賓祝辞の要旨は以下の通りです。


健全で生産性の高い建設産業実現に貢献へ
 才賀清二郎全国建設産業教育訓練協会会長
 この才賀たび、当センターの共用棟・宿泊棟が無事完成の運びとなりました。これもひとえに国土交通省、厚生労働省、建設業振興基金、出えん団体、募金支援団、会員団体、派遣企業など多くの皆様方のご理解とご支援の賜と深く感謝申し上げます。
 また、木内建設様並びに河村毅作業所長様には富士山の景観にマッチした安全・安心な建物を造っていただいたこと、心より厚く御礼申し上げます。特に河村所長様には、工事中、視察に見えた方々を現場にご案内いただいて、大変な時期を過ごされたということで厚くお礼申し上げます。
 センターの既存建物は、昭和30年代後半から昭和50年代に建設されたものであり、老朽化、収容人員不足、東南海地震が予測されている中での耐震性が大きな問題となっていました。そのような状況下で、平成25年7月31日の太田昭宏前国土交通大臣の視察を機に、建設産業における教育訓練の中核センターとして位置付けられ、建て替え計画を促進し、一昨年9月15日に起工式を執り行ったところです。太田前大臣の視察が発端かなと思っています。工事の途中の昨年10月には、石井啓一国土交通大臣が工事現場を視察されました。
 共用棟は、食堂、浴室、機械室から成り、宿泊棟は講師を含め356人収容で、これまでになかった女子寮も設置しました。これまでより150人くらい多く泊まれるようになりました。大いに役立つと思います。 
 今後は本館と教室棟が残っています。工事はこれからですので、木内建設様に引き続きお願いします。皆様には今後ともご支援をいただきたく、また皆様のご期待に沿うよう技能労働者、技術者の育成に全て全力で取り組み、健全で生産性の高い建設産業の実現に貢献してまいります所存です。皆様方にはより一層のご支援をお願いいします。



わが国の宝のような場所
 望月義夫衆議院議員
 望月地元に素晴らしい建物ができたことは大変ありがたい。2008年以降人口が目に見えて少なくなってきた。それとともに団塊の世代もリタイアし、その役割を徐々に若い人たちが担っていかなければならない。こういうときこそ人材を確保し、育成していかなければならない。そういう大切な曲がり角に来ていると思う。富士教育訓練センターでは、平成9年からたくさんの方々が勉強し、それぞれの職場で活躍している。センターは建設産業に大変貢献している。まさに、こういう場所がわが国の将来にとって宝のような場所と、われわれは大いに期待している。



中核的役割高まると期待
 石井啓一国土交通大臣(谷脇暁国土交通省土地・建設産業局長代読)
  谷脇将来を担う人材をしっかりと育成していくためには、従来にもまして体系的、実践的な教育訓練が重要となってきています。富士教育訓練センターは平成9年の開校以来、実に多くの方に対して、個々の職場のOJTでは難しい基礎的、体系的、また現場に即した訓練などを実施し、建設産業の発展に大きく貢献されてこられました。私も昨年10月に視察させていただき、訓練生が真剣に訓練に取り組む姿を拝見し、大変心強く感じたところです。新施設の完成により教育訓練機能が充実強化されることで、センターの果たす建設産業の教育訓練の中核的な役割がますます高まっていくことを期待しております。



質量共に充実した訓練を
 坂根工博厚生労働省職業安定局雇用開発部長
 坂根厚生労働省では昨年新たな建設雇用改善計画を策定しました。この計画のテーマは「若者が展望をもって安心して活き活きと働ける魅力ある職場づくりの推進」と定めています。若者の建設産業への入職、定着促進による技能労働者の確保・育成などを最重点事項として取り組みを進めているところです。人材確保のためには何よりも働き安い、働きがいのある職場環境の整備と合わせて、中長期的な展望に立った人材育成が肝要かと考えています。富士教育訓練センターでは、今後、新本館教室棟の建て替えをスタートすると伺っています。今後確かな技術を持った人材をしっかりと育てていくための教育環境が順次整っていくと思います。このように充実した施設の中で、質量共に充実した訓練が行われることを心より期待いたしますとともに、厚生労働省としても引き続き必要な支援をしっかりと行っていきたいと考えているところです。


人材育成は働き方改革の重要課題
 和田純一大臣官房審議官
 和田富士教育訓練センターは、われわれの人材育成施策を最大限ご活用いただいています。認定職業訓練校として全国でも唯一の全国団体です。建設業の人材育成という大きな課題に対して大変な尽力、貢献を頂いています。新しい施設が今回完成し、これからまた本館や教室棟の建設があると伺っていますが、まずは大きな一歩を切られたということは、今後の建設産業の人材確保育成に大変大きな弾みをつけるものと確信しております。われわれ職業能力開発局でも、昨今、ご案内の政府を挙げて働き方改革に取り組んでいますが、その重要なテーマの一つとして人材育成というお題を頂いています。この3月に働き方改革の実行計画をまとめ、来年度からいよいよ具体的な取り組みに着手するわけですが、建設産業の人材育成は間違いなく働き方改革の重要な課題の一つです。このように認識していますので、富士教育訓練センターの皆様とは引き続きしっかりと連携して取り組まなければならないと存じています。


確固とした担い手育成・確保の中核施設たれ
 中村満義日本建設業連合会会長(有賀長郎事務総長代読)
 有賀この建て替えを実施するには、私ども日建連も相応の金額の援助をさせていただきました。それは、長きにわたり建設業の担い手の確保・育成に取り組んでこられ、積み重ねた実績があったからこそです(有賀事務総長による注「建て替えへの協力に会員全員が大賛成で、不満は1件もありませんでした。140社が諸手を挙げて賛成しています」)。今まさに建設業界が直面しているのは、担い手の確保・育成であります。富士教育訓練センターは、平成9年の開校以来、「ものづくりは人づくり」の信念の下、建設技能者や技術者の教育訓練に取り組んで来られました。この結果、多くの人々がセンターを巣立ち、建設業の中核的な人材として広く活躍しておられることは、同じ建設業界に身を置く者として誇りに思います。 まだまだ建て替え工事は続き、ご苦労をお掛けしますが、新たな施設の下で引き続き建設技能者や技術者の教育訓練にまい進していただきたいと存じます。センターが建設業界の担い手確保・育成の中核的施設として、その地位を確固たるものとし、これまで以上に建設業関係者が数多く利用する施設となることを願ってやみません。



建設産業の総意をしっかり受け止めて
 内田俊一建設業振興基金理事長
 内田会場を眺めていますと、建設産業に携わっている企業あるいは団体、それから建設産業の振興を担っておられる行政など、文字通り、ここには建設産業の総意が集まったのかなと追い感じがしています。20年前にこのセンターができたときには、専門工事業界の強い意向の下でつくられたと聞いていますけれど、20年たって、この建て替えは、建設産業に関わる全ての者の総意として行われたこと、ここが一番意義深いことかなと思っています。現在、全国各地あるいはさまざまな職種で建設業界に入ってきた若者たちを育てるための仕組み、教育訓練の仕組みづくりが進められています。目指すところは、建設産業を教育訓練の仕組みが標準装備された産業にすること。言葉を換えれば、入ってきた若者たちを責任を持って一人前に育てる産業になることをしっかり示していく、そういう取り組みだろうと思うわけです。この取り組みの中心に、ぜひ富士教育訓練センターがなってほしい。そういう思いがこのプロジェクトにつながったのだろう。完成の喜びをかみしめると同時に、この総意をしっかりと受け止めていただければ大変ありがたいと思う次第です。


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