11月2日、国土交通省の森昌文技監と石原康弘技術調査課長が富士教育訓練センターを訪れ、建替工事や教育訓練の様子を視察しました。視察後、森技監は「いろいろな訓練の場があって素晴らしい。国土交通省の職員の研修の一環として使うこともあって良いのではないか」と感想を述べました。
当日は、全国建設産業教育訓練協会の才賀清二郎会長、菅井文明専務理事、小松原学校長が出迎えました。来所早々、菅井専務がセンターの概要や、土木設計技士資格検定、ICT土工研修などを紹介しました。
意見交換では、森技監は「どんどん新しいコースを企画してほしい」と要望。同時に「新しいものに取り組もうとすると、教える人が必要になる」と講師確保の必要性を指摘した他、「コンサルタントの方と協力して仕事をすることが多いので、コンサルタントの方に現地のことを知っていただかないと設計ができない」と述べ、コンサルタントを対象とした教育訓練を求めました。
才賀会長は、隣接する国の防災備蓄基地の管理を担当できないかと提案。また、森技監の「新しいコース」への要望に対して、「新しいことばかりで、本来の専門工事の教育訓練がしぼんではいけない」と所期の目的の大切さをあらためて訴えました。
続いて、本館教室棟建替工事現場に移動、工事を担当している木内建設(静岡市)の河村毅作業所長の案内で視察しました。本年1月に完成した共用棟・宿泊棟の食堂や浴室、居室も回りました。
訓練の様子も機械実習場、鉄骨躯体教材、技能実習場と視察。途中、本年度当協会に採用した女性職員、大久保萌華さんも案内に加わり、森技監の質問に答えていました。
視察を終えた森技監は、「いろいろな訓練の場があって素晴らしい。社会人スタート、その後の何段階か、タイミングの良い訓練の場を提供している」と感想。その上で「政府が目指す再教育、リカレント教育との組み合わせも大きな課題になってくるのではないか」と指摘。さらに、「国交省の技術職員にもセンターを見せてあげたいし、わたしたち職員の研修の一環として使うこともありだ。センターでゼネコンの社員と一緒になって足場を組み上げるのもありだ」と述べました。