富士教育訓練センター

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2018/08/29

11人の先生が参加し実務施工体験研修開催 建設業振興基金

 8月8日から10日までの3日間、静岡県富士宮市の富士教育訓練センターで、一般財団法人建設業振興基金主催の「実務施工体験研修」が昨年度に引き続き行われました。今回は工業高校だけでなく、小学校の先生を含め11人が参加しました。この研修は、同基金が当センターの実施してきた研修を教員免許の更新に活用できるよう内容の一部をアレンジし、文部科学大臣の認定を受けて行っているものです。


実務施工体験2鉄筋結束を体験
 


 昨年は富士教育訓練センターのみの実施でしたが、本年度は兵庫、福岡の計3会場で実施しました。参加者はセンターが11人(高校教諭が9人、小学校教諭は2人)、兵庫会場が5人、福岡会場が7人でした。
 センターでの研修初日は、「建設業界の現状と課題」というテーマの下、東洋大学教授の浦江真人氏、国土交通省国土交通政策研究所の多田智和研究調整官、株式会社アクトエンジニアリング企画部長の大湾朝康氏、富士教育訓練センター校長の小松原学氏、同センター講師の橋本学氏が講義しました。また、中部地方整備局の取り組みについて、建政部建設産業調整官の黒田良一氏が説明。その後グループ討議を行いました。


実務施工体験1グループ討議の様子



 グループ討議で先生方からは、「出前講座を実施したいが、ただ予算の関係を考えれば継続が困難だ。」(東京都江東区立豊洲西小学校・芝口加奈江先生)、「学校にある測量の機器等が時代にそぐわない古い機器ばかりであるので、実際の現場では役に立たない」(市川工業高等学校・峯孝一先生)といった声が上がり、問題点を共有しました。
 残り2日間は、墨出し、柱・梁の配筋の組立、柱・梁の型枠、建て込みの実習を行いました。「経験豊かなベテランの職人さんにご指導をいただけるのは、貴重な時間であり、とても有意義なこと」(峯先生)、「今回初めて鉄筋組立や型枠組立を体験して、書籍だけでは得られないものを受けとれたと感じています」(茨城県下館工業高等学校・中村泰子先生)といった感想が聞かれました。


実務施工体験3
実技課題が完成


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 富士教育訓練センターとしても、免許更新講習については多様なアプローチが可能であり、今後とも改善を繰り返しながら、参加する先生方に授業改善の手助けとなるようなものとしていく必要があると考えています。今回初めて初等教育機関の教師が参加していることから、小学生などにものづくりの素晴らしさを伝えることもさらに必要であり、今後の建設業界の担い手確保に向けたPR活動に当たって、この講習を積極的に活用することも重要と受け止めました。


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