富士教育訓練センター

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2019/08/21

工業高校教師等20人が参加 第3回実務施工体験研修

 8月7日から9日までの3日間、富士教育訓練センターは一般財団法人建設業振興基金との共催で「実務施工体験研修」を行いました。
 実務施工体験研修は、主に工業高等学校等で専門教育に携わる教員が建設現場における施工や体験実習を通じて生徒の進路指導等に有用な体験を提供するもので、文部科学省が教員免許更新制に対応した免許状更新講習の選択領域講習(18時間以上)として認定しています。


型枠施工
              型枠の施工も体験(写真:建設業振興基金提供)                                      


 センターが行う実務施工体験研修は3年目を迎え、毎年応募者が増加し、今年は定員20名を超える応募がありました。研修参加者には、普通科の教員、中学校の教員、教員免許を持っているが現在、事務職という受講者もいましたが、それ以外は、工業高校、総合高校の教員でした。
 実習では、安全第一を念頭に、墜落、転落による重篤な労働災害防止のための安全帯の制度改正を受け、フルハーネス型と帯ベルト型の安全帯で体が吊られた状態を体験して、フルハーネスの有効性、安全性を実感してもらいました。また、例年同様、鉄筋組立、型枠施工も行いました。
フルハーネスフルハーネスを体験(写真:建設業振興基金提供)


フルハーネス2つり下げられて…


 意見交換では、「現在の教育現場では、配筋までは行っていたが、型枠までは行っていない」との意見や「実際の作業経験がなく、見よう見まねで作業を行っていて、あらためて現場作業の注意点を教えてもらって有り難かった」といった意見がありました。
 主な意見は以下の通りです。
(研修全般)
・今までの学校の知識は、古い知識、古い技術であったが、実際の建設現場の作業は進歩しており、これらに接することができて良かった。
・道具の正しい使い方を覚えることができた。
・作業を通じて「危険」を理解することができた。
・汗をかき、重い物を持つという日常にない経験ができて良かった。
・ものを作ること自体は楽しいが、特に、みんなで大きなものを作る共同作業は、メンバー間のコミュニケーションが不可欠で、どのようにすればうまく完成できるかコミュニケーションの勉強にもなった。
・研修の参加は、教員免許更新が目的であったが、それ以上の成果を得られた。教員免許更新がなかったとしても有意義な研修であった。
・建設業が体験できる唯一の研修だと思う。有益な研修であり、工業高校の先生のための研修回数をもっと増やして頂きたい。
・静岡県の参加者からは、静岡県にこのような素晴らしい施設があることを知らなかった。ここの研修は、通信制などの形だけの免許更新講習とは大違いで充実しており、県内の工業高校の先生は全員、センターでの研修が必修となればよい。


意見交換活発だった意見交換(写真:建設業振興基金提供)
(センターについて)
・センターで行っている朝礼は厳格で、担当講師からの質問にも緊張感を持って受講できた。自分の今後の授業の進め方の参考としたい。
・事務所の受付の方が笑顔で接していただき、好印象。
(生徒に興味を持ってもらう方策)
・生徒がものづくりに魅力を感じ、建設業を進路と考えるモチベーションを持たすには、高校からでは遅い。ボーイスカウト運動のように小学生からものづくりを体験させる取り組みが日本全国に広がっていけば、建設業を目指す子供たちも増えるのではないか。
最後に、研修参加者は今回の実務施工体験研修を高く評価し、本研修のねらいである「ものづくり」、「建設業」の魅力を感じていることから、研修を通して受けた感動、体験が生徒に伝わることにより生徒の建設業に対する興味、就職意欲が高まることを期待したい。


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