富士教育訓練センター

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2022/09/21

中央工学校(東京都北区)で出前授業  60人がL型擁壁施工実習を体験

 富士教育訓練センターは9月9日、12〜14日の4日間、中央工学校(堀口 一秀理事長)の土木建設科2年生60人を対象に出前授業を行いました。令和元年に初めて実施、対面での授業は今回が2回目となっています。参加した学生たちはみんな「楽しかった」と受け止めていました。

鉄筋組立 初めて手にするハッカーで鉄筋組立

 同校への出前授業は令和元年に初めて実施したものの、その後2年間はコロナ禍のためリモート授業になっていました。学生たちと対面で行うのは3年ぶり。
 講師は、富士教育訓練センターの橋本学講師と、鞄結梺ゥ日ビルド(埼玉県草加市、三重野裕之社長)の齊藤雄太さん、保坂准樹さん、小杉裕一さんの4人が担当しました。保坂さんと小杉さんは中央工学校OB。
 9日は座学で、橋本講師が「建設業界の役割と現状」と「鉄筋工事概論」の二つのテーマで講義しました。講義では、国土交通省や厚生労働省の建設業に対する施策も紹介し、さまざまな課題はありつつも建設業が魅力ある産業であること、課題解決に積極的に取り組んでいることを訴えました。
 12日から3日間、20人ずつの3班に分かれてL型擁壁(長さ約4メートル、高さ約1・5メートル、幅約1メートル)の施工実習を行いました。実習場では、10人ずつの2グループが競い合うように擁壁の完成を目指しました。午前中、危険予知活動を行った上で鉄筋の組立に取り掛かりました。初めて持つハッカーながら上手に結束線を結束する学生も多く、昼前に2グループとも完成しました。

 午後は型枠の組立を行いました。指導した齊藤さんは、@正確、A速さ、B緻密(ちみつ)、C堅固、D経済性―の5点を「型枠の使命」として説明した上で、「安全に意識して、しっかり確認しながら取り組んでください」と呼び掛けました。

型枠 型枠をしっかり固定して

 午後3時頃には完成し、最期に擁壁が垂直になっているかを「下げ振り」で確認、サポートを南北両面から調整してぶれを解消しました。その後、解体、資材の片付け・整頓まで行いました。
 橋本講師は「現場の管理者となっても鉄筋を結束したり、釘を打つ場面があります」として、今回の授業を思い出し役立ててほしいと呼び掛けました。また齊藤さんは「良いものができました。今回の授業を経験として持ち続けていてほしい」と話しました。
 学生たちは「こういう資材や道具を使う実習はほとんどないため、楽しく取り組みました」と好評。ただ、就職活動真っ最中にあって、建設会社に就職するかどうか迷っている学生も見受けられました。
 同校の大古敦子主任は、「学生たちはこの実習を楽しみにしています。材料や道具に触れたり、作業が大変なことが分かったり、体験するのとしないのでは大きく違います。本当はコンクリート打設まで体験させたいのですが」と話していました。





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