日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)の役員や事務局職員16人が8月28日、富士宮市の富士教育訓練センターを視察しました。当日実施していたゼネコンや大学生らの訓練を視察するとともに、才賀清二郎全国建設産業教育訓練協会会長、センター職員らと意見交換しました。日建連の菱田一専務理事は「これまで聞いていた以上の内容だと思いました」とセンターの取り組みを評価するとともに、若い人たちに「センターのような建設業の現場を見て、触れてもらうような場を、連携しながら増やしていくことも大切」と話しました。
視察したのは、菱田専務はじめ、常務執行役員が5人、広報部、企画調整部、土木部、建築部などから10人。
講堂でセンターの概要説明を聞いた後、訓練生と同じ昼食(麻婆豆腐定食またはきつねそば)を取りました。午後は菅井文明専務理事の案内で、新しくなった本館、教室棟(各教室、見える化天井など)、共用棟(浴室、機械室など)、宿泊棟(居室、コインランドリーなど)を回りました。機械実習場や技能実習場、内装実習場などでは鉄筋組立や内装などの実習の様子を見学しました。
視察後、才賀会長、道用光春顧問、菅井専務、小松原学校長らの他、東洋大学の浦江真人先生、浅野工学専門学校の小沢宏先生、東京都立総合工科高校の東君康先生を交えて意見交換をしました。日建連側からは「講師のレベルの維持向上はどのようにしているのか」「オーダーメイド型の訓練ではゼネコンからどのような訓練要望が多いか」「学生・生徒の女子の割合は」などの質問が出されました。
才賀会長は「専門工事業に入ってくる子は少ない。出前授業などで“見て触って”興味を持つ子がいる。入りたいと言って入って来る子は長続きする」と指摘しました。また、センターで訓練するとヘルメットなどに貼るシールを配布、同期の意識を高めることで、建設業としての仲間であるというコミュニケーションの醸成に努めていることを紹介しました。
一日中曇り空でしたが、センターを離れるほんのわずかの時間、雲の間から富士山が影を現して別れのあいさつをするかのようでした。