富士教育訓練センター

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2019/03/19

踏切で高齢者を救出 当センター講師の山田武弘さんに警察から感謝状 

 愛知県警守山警察署は3月12日、遮断機の下りた踏切で動けなくなった高齢女性を助け、事故を防いだとして、建設コンサルタントで富士教育訓練センター講師の山田武弘さんに感謝状を贈った。


感謝状を贈られる山田講師感謝状を受ける山田講師



 山田さんは2月19日、名古屋鉄道瀬戸線の小幡5号踏切で、遮断器の音に気付かずに踏切内に侵入、押していたカートの車輪が線路の溝にはまって立ち往生した女性を抱きかかえて救出した。
 その救出劇は、山田さんが運転していた車のドライブレコーダーに記録されていた。これを見た守山署の里見勝之署長は「勇気ある行動だけでなく、踏切に入る前に左右を目視して安全を確認している点が素晴らしい。素早い判断と適切な行動に感動した」とたたえた。
 感謝状を受け取った山田さんは「踏切に入る前からカートを押す女性の様子が気になっていた。冷静に行動できたのは、危険を予測していたからかもしれない」と当時を振り返った。「思わぬ評価をいただいたが、自然に体が動いた結果。長年建設業界で培ってきた安全活動が生きました」と笑顔で話していた。
 山田さんは、日本国土開発名古屋支店で工事部長、安全部長などを歴任。退職後は、コンサルタント業などのかたわら、富士教育訓練センターで施工管理技士向けの講師などを務めている。



※以上、建通新聞中部(3月14日付)掲載記事をを転載しました。写真提供も同じです。



老人と同居家庭に映像で注意喚起   


                     山田講師にインタビュー


 警察から感謝状を送られた山田武弘講師にインタビューしました。山田講師は、老人と暮らす家族に今回の映像を見て注意してほしいと話しました。(聞き手=東京事務所長・名倉)


――すごい反響ですね。
「ドライブレコーダーの映像をアップしたユーチューブには、3、4日で5万人、さらにその2日後くらいには7万6000人が見たようです。テレビ局なども取材に訪れ、放映されたら30年前の仲間から『テレビで見たよ』と言われました。」


――なぜ、映像を公開したのでしょうか。
「その日、家に帰って『きょうはいいことをしたよ』を家族に話したのですが、信用しないので、そうだドライブレコーダーがあったと映像を見せたら、娘が『みんなに見てもらい、おじいちゃん、おばあちゃんがいる家庭に注意してもらうようにしよう』ということでした。うまく映像を活用してもらえればと思っています。」


――大きな反応があって良かったですね。しかし、よくとっさに行動できましたね。
「後ろから押されたような感じでした。『今だったら間に合う、走れ』と。非常ボタンを押しに行っていたら間に合いませんでした。とはいえ、この踏切は家の近くでよく通りますので、遮断機が下りて1分くらいで電車が来ること、カーブのために電車はゆっくり来ることを知っていました。だから今なら助けられると、とっさに判断できたのでしょう。それで踏切の中に入っていきました。助けに行かなかったら、きっと後悔しただろうと思っています。」


――助けた時の状況は。
「おばあさんの所に行って、背中を押したりしましたが、さっさと歩いてくれませんでしたので、右腕で抱きかかえました。カートの車輪がレールにはまっていたので置いていこうと思いましたが、左手で持ち上げて踏切の反対側に出ました。出てから線路を見たら、10秒あるかどうかで電車が通過しました。しかし、10秒は余裕でした。」


――助けた女性はどなたか分かりましたか。
「その後テレビ局なども探してくれたようですが、どこの誰かも分かりませんでした。」


――それにしてもおばあさんもそうですが、山田先生もご無事で何よりでした。ありがとございました。


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