富士教育訓練センター

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2023/04/07

国交大が総合職技術系新規採用者研修をセンターで実施 フルハーネスなどを体験

 国土交通省国土交通大学校(東京都小平市、小林高明校長)は4月4日、静岡県富士宮市の富士教育訓練センターで令和5年度の総合職技術系新規採用者を対象とした研修を行いました。研修には65人が参加し、同センターの講師の指導の下、フルハーネスを装着したぶら下がり、小型移動式クレーンによる荷の吊り上げ作業、建設機械の試乗―の3つの体験に積極的に取り組みました。参加者は「これまでしたことのない体験でした。建設現場の皆さんに寄り添った仕事をしていきたい」と話していました。

ぶら下がり体験 

フルハーネスを装着してぶら下がりを体験 

 この研修は、平成31年に初めて実施しましたが、その後新型コロナの流行などで中断していました。今回が2回目。

 入校式で富士教育訓練センターを運営する職業訓練法人全国建設産業教育訓練協会の山梨敏幸会長があいさつし、「発注者、ゼネコン、専門工事業者の三者がお互いをリスペクトし、コミュニケーションをしっかり取ることで安全で良いものができます。建設現場の最前線で働く技術者、専門工事者は夏の暑さ、冬の寒さ、雨の冷たさ、担ぐ鉄筋の重さ、スコップなどを持つ辛さを感じています。本日はフルハーネスを装着し、その重さを体験していただきます。皆さんには、職人を思いやる、心のあたたかな監理者になっていただきたいと心の底から思っています」と訴えました。

職人の気持ちが分かる心温かな監理者に 「心あたたかな監理者に」山梨会長

 続いて、同協会の菅井文明専務理事が、同センターの教育訓練の概要などを説明した上で、前回の参加者からの「早い段階から実物に触れる機会を持てた」ことを評価したメールを紹介し、参加者に「短時間ですが実物を感じ取ってほしい」と話しました。
 昼食後、参加者は配属先となっている地方整備局などの作業服姿で、3班に分かれて体験研修に臨みました。
 フルハーネスによる安全作業体験では、足場からのぶら下がりを体験しました。まずフルハーネス、続いて胴ベルトでぶら下がり、胴ベルトの苦しさを知りました。また足場の高所歩行体験も行いました。指導した講師は「なぜ胴ベルトからフルハーネスに代ったのか分かりましたか。今回はゆっくりぶら下がりましたが、実際は突然、無防備の状態で落ちます」とし、作業のより安全なあり方を考えてほしいと呼び掛けました。

 小型移動式クレーンによる荷の吊り上げ体験では、クレーンの運転と玉掛け作業を学びました。講師からクレーン種類、資格、仕組み、玉掛け作業の概要を実物を元に説明を受けました。その後、参加者は講師の指示に従って実際に操作し、巻き上げ・巻き下げ、ジブの上げ・下げ、フックの揺れの制止を行いました。フックの揺れが上手く止まると、皆で拍手をし合いました。

小型移動式クレーンの作業を学ぶ 小型移動式クレーン作業を学ぶ

 建設機械の体験では、油圧ショベル、ブルドーザ、ホイルローダの3種類の機械を試乗。油圧ショベルでは、重機の周りに9人が立って、運転席からの死角を確認しました。また実際に運転し、アームやバケットを上下前後に動かしました。

重機の死角を知る 運転席から死角になって周りに立つ人が見えない

 当日は、天候も良く、雪を頂いた富士山がはっきりと見え、これも研修の土産の一つになりました。




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