富士教育訓練センター

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2017/06/06

「原点に返り人づくりで産業発展を」 開校20周年記念式典・祝賀会を開催

 職業訓練法人全国建設産業教育訓練協会(才賀清二郎会長)は5月29日、東京都千代田区の東海大学交友会館で、富士教育訓練センター開校20周年記念式典・祝賀会を開きました。式典では、協会に対し、建設産業の発展に寄与した功績で、国土交通大臣感謝状が贈られました。また、才賀会長からセンター利用団体・企業、協会職員と非常勤講師に対して会長感謝状・表彰状を贈りました。
あいさつする才賀会長 開会あいさつで才賀会長は、平成19年の10周年式典を振り返り「感慨深い」と述べた上で「教育訓練の必要性は、いかなる時代、環境にあってもいささかも変わらない」と訴え、今後も「若年者の全人格的訓練に取り組む。もう一度原点に返り、ものづくりは人づくりの信念を忘れず教育訓練に取り組み、建設産業のさらなる発展に貢献したい」と話しました。
 来賓の国土交通省の谷脇暁土地・建設産業局長、厚生労働省の坂根工博雇用開発部長は祝辞を述べ、それぞれ協会・センターに対する一層の活躍を期待しました。
 続いて、谷脇局長から協会に対して建設産業の発展に寄与した功績で、国土交通大臣感謝状が才賀会長に手渡されました。また、同じく谷脇局長は、才賀会長、内山聖、石田信向両副会長の3人に対して局長感謝状を贈りました。
 富士教育訓練センターの小松原学校長による開校20年の経過報告の後、会長感謝状・表彰状の贈呈が行われました。センターを10年以上継続して活用し、教育訓練の普及などに功績があった全国道路標識・標示業協会など4団体、コンテックなど6社に対して会長感謝状、また、協会に10年以上勤務し成績優秀な職員2人と、開校当初から非常勤講師として貢献された川本正之氏ら16人を表彰しました。
川本先生表彰


 受賞者一覧と来賓あいさつは次の通り。
受賞者(敬称略)
◎感謝状
 ▽(一社)全国道路標識・標示業協会▽鹿島事業協同組合連合会▽(一社)全国コンクリート圧送事業団体連合会▽潟Rンテック▽東京鐵鋼梶、鞄結梺ゥ日ビルド▽潟с}ト▽潟Cチケン▽中央工学校 OSAKA▽NPO法人 日本教育ネットワークプロジェクト
◎表彰状(非常勤講師)
 ▽池永順次▽大柳泰彦▽大和田啓二▽小川邦洋▽川端務▽川本正之▽近藤修市▽佐藤章▽佐藤正二▽田代静男▽津久井一夫▽橋本学▽福澤浩▽森深雪▽渡辺好章▽町美差恵
◎表彰状(職員)
 ▽有田良晴▽空岡陽子


来賓祝辞
「高い質の教育訓練で貢献を」


                    谷脇暁国土交通省土地・建設産業局長


 谷脇局長このたび、開校20周年を迎えられ、ここに記念式典が盛大に開催されましたことを、心よりお喜び申し上げます。
 貴センターは、専門工事業および建設関連業の関係団体で、技術者・技能者の職業訓練を自ら実施しようという声が高まる中、平成9年4月に富士宮市の建設大学校朝霧校跡地に開校されました。以来、新入社員から熟練社員まで幅広い層を対象に基礎的な訓練から多能工育成、資格対策、さらには企業や団体などの独自のニーズに対応したオーダーメード型の訓練など、多種多様な訓練を実施され、これまで全国各地から、また外国人も含め16万人以上の方が貴センターの訓練を修了されました。訓練を修了された方のその後の社会生活においては貴センターの集団生活の中で培われたチームワークの精神、仲間の存在が大きな財産になっているという話も伺っています。
 我が国の国民生活、経済の発展を支える建設産業の基盤である優秀な人材の育成にこれまで尽力してこられた貴センターの関係者の皆様に対し、あらためて敬意を表するしだいであります。
 ところで、我が国は人口減少時代を迎え、それに伴って生産年齢人口が減ってきており、建設産業が今後もその役割を果たしていくためには中長期的な担い手確保・育成が極めて大きな課題となっております。
 国土交通省におきましては、担い手確保・育成のために、公共工事設計労務単価の適切な設定、歩切りの根やダンピング対策の強化など担い手三法の趣旨の徹底、社会保険の加入促進、建設キャリアアップシステムの構築などの処遇の改善に取り組んでいるところであります。
 貴センターにおかれましても、引き続き質の高い教育訓練を実施され、これからの建設産業を支える優秀な人材の育成にさらに貢献されることを期待します。
 終わりに、貴センターの今後のますますのご発展を心より祈念いたしまして、お祝いの言葉とさせていただきます。


「新たな出発点として一層の飛躍を」 


             坂根工博厚生労働省職業安定局雇用開発部長


 坂根部長まずもって20周年を迎えられたことを本当に心からお慶び申し上げます。
 富士教育訓練センターの建設が検討されていた当時のことを振り返りますと、ちょうど平成7年に発災した阪神淡路大震災の復興需要もあって、平成8年の建設投資額は相当なものだったと記憶しています。ただ、その後、平成9年のアジア経済危機に始まる日本の金融危機もありまして、建設業も難しい時代を迎えたという記憶があります。
 そういった中で、平成9年に富士教育訓練センターが開校し、倦(う)むことなくたくさんの人材、建設技術者や技能者の方々を輩出し続けてきたことは非常に大きなことだと思っています。今日たくさんの方々が感謝状、表彰状の贈呈を受けられますけれど、そういった方々、関係各位のご努力が今日まで続けられてきた、その成果が相当なものであったというふうに認識をしています。
 開校以来、多岐にわたる分野で、多様な教育訓練の実施を積み上げられ、全国各地で即戦力として活躍する人材を多数輩出してこられた関係者の皆様の願いと、建設産業に対する熱い思いにつきまして、われわれも深く感銘するところであります。
 一方で開校から20年を迎えますけれども、その後建設産業を取り巻く状況は大きく変化をしていると認識しています。特に人材の確保・育成、そして能力開発の観点からいえば、例えば平成9年に20歳代以下の若者の割合は20%を超えるくらいだったのが、いまや10%くらいになっている。一方で、55歳以上の方の割合は24%だったのが、平成28年には34%。これは他産業に比べ、早い時期から高齢化が進展し、若者が入ってこないということを示しています。
 皆様方も意識を持っておられると思いますが、他産業との競争を含めて建設業を足腰の強い産業にしていきたいという思いもありますが、あえてご紹介をしました。
 厚生労働省としても、若者の入職・定着そして人材開発をこれまで以上に力を注いでいきたい。特に建設業を担当している国土交通省と手を携えていきたいと考えるところでございます。
 幸い富士教育訓練センターにおかれましては、会長からもご紹介があった通り共用棟・宿泊棟の竣工が行われ、現在本館教室棟の建替工事が来年の4月の供用開始に向けて進んでおります。ちょうど開校20周年という記念すべき節目を新たな出発点として、さらに未来のものづくりを担う優秀な技術者・技能者を育成し、一層の飛躍を果たされんことを望んでいます。


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