建設産業共同教育訓練協議会・富士教育訓練センターは2月7日、埼玉県立熊谷工業高校(熊谷市、猪野敏夫校長)で建設業体験講座を開きました。土木科の2年生39人が学科で建設業について学び、実技ではL型擁壁工の鉄筋施工を体験しました。この講座は、埼玉県建設業協会(星野博之会長)の委託事業として実施しているもの。
2班に分かれて、L型擁壁工の鉄筋を結束
埼玉県内工業高校の建設業体験講で土木学科は同校だけ。富士教育訓練センターの橋本学講師は「皆さんに会うのを楽しみにしていました」と呼び掛けて座学の授業を始めました。テーマは「建設業の仕組みと魅力」で、建設業の従業者数や建設業者数から役割、特徴、イメージなどを分かりやすく説明しました。
実技を始める前に橋本講師は、建設業が「危険予知活動」をなぜ行うのかと問い掛け、「それは死亡労働災害が全産業の33%を占めるように危険が多いから」とした上で、「死亡労災をゼロにしたいというのがみんなの願いです」と話しました。続けて鉄筋結束に際しての危険を指摘しました。
実技は、前日に予め組み上げておいたベースに鉄筋を結束していくもの。生徒たちは2グループに分かれ、橋本講師と、同じく富士教育訓練センターの小川達也講師の指導の下、作業を進めました。「緩いと鉄筋が保持できないよ」「どんどんしばって」「ぴんと張って、ここを押さえて」「図面と見比べて」など丁寧に指導するものの、生徒たちは初めて手にするハッカーの扱いに苦戦。それでも3時限目、4時限目を使って組立から解体までこなしました。