富士教育訓練センター

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2019/10/03

センターでリレー防災セミナー開催  岳南朝日が記事掲載

 9月29日、富士宮市根原の富士教育訓練センターで、「『道の駅』リレー防災セミナーin富士宮」が開かれました。その模様が「岳南朝日」の10月1日付1面に掲載されました。岳南朝日新聞社(富士宮市)の許可を得て、記事を転載します。ただし、写真はセンターが撮影したものです。



岳南朝日10月1日1面より転載 


 「道の駅 災害時の役割など語り  富士宮市でリレー防災セミナー」


 道の駅「朝霧高原」、NPO人と道研究会主催、富士宮市共催の第3回「道の駅」リレー防災セミナーin富士宮が9月29日、富士宮市根原の全国建設産業教育訓練協会・富士教育訓練センターで開かれた。京都大学大学院の鎌田浩毅教授による基調講演と、鎌田教授、須藤秀忠富士宮市長らによるパネルディスカッションを展開、災害時の道の駅の役割などを語り合った。


道の駅リレー防災セミナー災害時の対応などを語り合う
 同セミナーは、災害を経験した道の駅をはじめ、全国の「道の駅」をリレー方式で巡りながら各地固有の防災テーマについて議論し、日本全体の防災力強化を目指そうと今年3月に新潟県十日町市の道の駅「クロステン十日町」で第1回が実施された。また7月には宮崎県延岡市の道の駅「北川はゆま」で第2回を開いた。
 富士宮市でのセミナーは、富士山噴火や南海トラフ地震などの大規模災害時における観光客などの安全確保の視点から、災害時の道の駅の役割や防災拠点としての在り方などを探ろうと開かれた。
 同セミナーについては、宮崎大学地域資源創成学部の熊野稔教授が趣旨説明を行い、「東日本大震災などでは、道の駅自身も被災していても観光客や地元の人たちを受け入れた。
日頃の地元民とのつながりがあるから、多くの人が炊き出し用の物資を持ち寄り、多くの人に提供できた。しかし、被災者に風呂を提供したために、その後の運営が苦しくなってしまった所もある。道の駅同士そして、自治体や国と連携して防災拠点とする必要がある」と訴えた。
 基調講演では鎌田教授が「富士山噴火と南海トラフ」と題し、活火山の仕組みなどを説明。「活火山はマグマが10万年かけて降り積もって山ができる。そして寿命は100万年。富士山はまだ10万年しかたっていない若い活火山」とし、「東日本大震災後、遠く離れた富士山や伊豆半島などにある20個近くの山で地震が起きた。地震はプレート(地面)が引っ張られる現象。これはマグマに大きな影響を与えている。富士山にもマグマだまりがあり、そこからマグマが地上に上がってきて噴火となるが、富士山のマグマだまりの上にひびが入った。これからどういう風に経過するか分からないが、噴火のスタンバイ状態であると考えてほしい。ただ、現在の科学では確実な日にちまでは予測できない」と警鐘を鳴らした。
 その上で、「過去は未来を解く鍵。南海トラフは東日本の10倍の被害が予測される。過去に起きた地震などの教訓が東日本大震災で生かされたように、これからは東日本大震災の教訓を生かさなければ。学習する機会も多く設け、自分で身を守る術を考えて防災に備えてほしい」と訴えた。
 パネルディスカッションでは、鎌田さん、須藤市長のほか、阿部郁男さん(常葉大学社会環境学部教授)、山内秀彦さん(NPO法人地域づくりサポートネット代表理事)、志村正信さん(道の駅「朝霧高原」支配人)、間宮敏博さん(国土交通省中部地方整備局道路部地域道路調整官)がパネリストとなり、災害時の対応、市や道の駅で観光客を受け入れる態勢などについて、ハード面の整備や行政と運営者らが連携した避難訓練の必要性などを話し合った。


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